立憲主義
先月から今期の女性のための政治スクールが始まっていますが、先月出席できなかったため、私にとっては今期初めてとなる政治スクールに出席しました。衆議院候補として日夜忙しく活動していらっしゃる円より子校長の、あの細い体のどこにそんなパワーを秘めているのかと、いつもその行動力に感服しているのですが、その円さんの挨拶で、今日の講義も始まりました。

最初の講義は、経済産業省商務情報政策局国際戦略情報分析官の境真良さんによる講義で、タイトルは「現代『アイドル現象』を通して見る経済政策論」。アイドルの系譜を見ながら経済政策を語るというユニークな講義でした。昔懐かしいアイドルの写真が出てきたり、あまり私にはなじみのない現代のアイドル写真が出てきながら話が進みました。アイドルのあり方が経済社会を反映しているというのはよくわかりましたが、現代アイドル現象からみえるこれからの経済政策については、私自身が現代アイドルをよく知らないという点で十分理解できなかったのは残念です。

2限目は、昨年6月の衆議院憲法審査会において、安全保障関連法は違憲であると意見陳述した一人でもある小林節慶応義塾大学名誉教授の講義でした。「政治の暴走を止めるために」と出して講義され、安倍政権の独裁制を指摘し、この暴走を食い止めにも選挙で勝たなくてはいけないと強調されました。かつて、自民党のブレーンを務めた小林先生の安倍政権の憲法改正案の危なさなどを話されると、私たちも意を強くして安倍政権に立ち向かっていけるという思いが強まりました。

日本全国ほとんど行ったけど、まだ島根県には行ったことがないとおっしゃられていましたので、ぜひ講演いただく機会を作りたいとお話ししておきました。
| 角ともこ | - | - | - |
当事者に聞いてほしい
プリエール市民企画講座として大阪市立大学都市文化研究センター研究員の秋風千恵さんによる講演「障がい女性の生きづらさから平等社会実現に向けて」がありました。

秋風さんは四肢に障がいがありますが、日常的には介助なしで生活をしておられます。しかし、そういった中で配慮のない扱いを受けてきたこともたくさんあり、社会が変わっていかなければならいことを痛切に感じておられることを述べられながら、平等社会の実現を求められました。

平成25年に、全ての国民が障がいの有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障がいを理由とする差別の解消を推進することを目的とした「障がい者差別解消法」が制定され、今年4月から施行されます。これに伴い自治体では条例を策定し、差別の解消に取り組もうとしていますが、まだまだ周囲の善意による配慮が先行していて、障がい者の権利に至っていないのが現状だと指摘されました。

大事なことは障がい当事者にどうしてほしいか聞くことだと指摘されましたが、意外と周囲が先走って良かれと思って介助したりすることが、実は本人にとって必要ないことだったり、介助の仕方が間違っていたりということがあることを当事者でもある秋風さんの体験を通して語られ、私自身もそういうことをしているなと反省する部分もありました。

先ずは障がい当事者と語りあうこと、障がいがある人が困っていたら、どうしてあげればよいか、まずは聞くこと、人それぞれに個性があるように、それぞれに困っていることは違うということを頭に置きながら、より良い社会ができていくようみんなで取り組んでいくことです。
| 角ともこ | - | - | - |
子どもたちの成長に寄り添う
会派県内調査の2日目は、松江市に移動し、クリニックを併設して病児保育を行う「つわぶきこども園」を訪問しました。この保育園の理事長は、松江市の障がい児保育に長くかかわってこられた石井尚吾先生です。先生の理念を実現しているのが「つわぶき保育園」で、その2つ目がここ「つわぶきこども園」です。児童発達支援センターも併設され、障がいがある子どもも、ない子どもも一緒になって育つ環境ができています。また、センターでは相談事業も行っており、子育て家庭への大きな支えとなっています。(写真左:子どもの療育が行われている児童発達支援センター)

病児保育は小児科の先生が常時いることで、病気の子どもを安心して預けることができます。核家族化が進み、また子どもの祖父母世代も共働きが多くなってきている今日、子どもが病気になったからと言ってすぐに仕事を休むことができず、かといって預ける家族がいない環境にある人たちも多く、子育て家庭にとっては安心な子育て支援事業である病児保育は今後も必要な事業です。

最近は院内保育施設も増えてきましたので、こういったところで院内職員だけでなく、
院関係者以外の子どもを受け入れ、病児保育を行う保育所が増えてほしいと思います。

また、児童発達支援センターでは、作業療法士、理学療法士、言語聴覚士などのリハビリ系の専門職を配置していますが、こうした職員の配置規定がセンター設置基準にはないため、補助金の単価が低く専門職に見合った賃金を支払うことが難しいとのお話でした。県内ではこうした職員を養成する学校がありますが、そこで学んだ人たちが働く場を確保する意味でも処遇改善の取り組みが必要です。(写真右:子どもたちはインフルエンザなど病気によって区切られた部屋で療養保育)
| 角ともこ | - | - | - |
会派県内調査
今日明日の2日間、民主県民クラブの県内調査を雲南地域と松江地域で行います。

最初に雲南市にある「食の杜」は、自然に逆らわず、安心して食べられるものを作りたいという思いから農園を作り、そこでできた物を加工して提供する、6次産業化の取り組みをしています。有機栽培の畑からできたものを生食だけではなく、ブドウ園で栽培されたブドウからワインを作り、大豆から豆腐、お米からどぶろく、小麦から
パンなど加工をここで行っています。そして、農園や近くの山々を眺望できるレストランでそれらの食品からできた料理を提供しています。

こうした取り組みとともに、ここではIターン、Uターンの若い人たちも働いており、地域の活性化に貢献しています

次に、雲南地域の2次医療を担う雲南市立病院を訪問し、ここでの総合医の取り組みについて伺いました。最近、テレビ番組「ドクターG」で総合診療について取り上げられています。さまざまな症状から病名を診断するのですが、その後について、どこでその治療をするのか、治療後どこでどういった形で過ごすのか、そういったところまでケアしていくのが総合医です。「専門医とかかりつけ医とを繋ぐ橋渡し」をしていくのが総合医であり、医師の守備範囲の中でできることを雲南病院で取り組んでいることをお聞きしました。

また、地域包括ケアの取り組み、新病院建設の状況などもお聞きし、一部工事が終わっているところなども見学させていただきました。


ここから奥出雲町に移動し、小水力発電所の三成発電所に出かけ、県企業局の小水力発電事業についてお聞きするとともに、土木遺産に選ばれた三成ダムを見学しました。再生エネルギー固定価格買取制度の対象の発電所として、老朽化している施設のリニューアル化が計画的に進められています。三成発電所もその一つで、H30年度までの計画で事業費14億円余の事業が現在進められているところです。

この発電所の水を確保するのが三成ダムです。S29年に竣工したこのダムはわが国初の本格的アーチダムで希少性が高いということから土木遺産に選ばれています。ダム施設やその構造に造詣が深いダムマニアにも人気のダムだそうで、ダムカードも人気が高いそうです。
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閉会
今日で2月定例議会は閉会です。今回も超党派の女性議員3名で県庁前で街宣しました。それぞれに女性を巡る課題について、今議会で取り上げた問題などを中心にマイクを持ちました。

2月定例議会は、新年度予算案など知事提案83件と議員提出意見書案2件をすべて採択し閉会しました。今回は、国が進めようとする地方創生に係る事業をめぐっての議論がさまざまに出ましたが、99%中小企業が占める島根では、アベノミクスの影響など感じられない中にあって県独自の事業もいろいろと検討されました。中小企業への労働環境改善への支援や、人材確保に向けての学生への修学資金返還免除などに取り組まれます。この事業を中小企業の皆さんにも理解してもらうことと、企業の皆さんがこれを事業に生かして魅力ある職場づくりが進むのかがカギとなります。よい成果が得られるよう、また進めるうえでの課題など、これからしっかりと注視していくことが必要です。
 
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無戸籍の日本人
後援会総会をホテル白鳥で開きました。今回はこの総会に合わせて、「無戸籍の日本人」の著者井戸まさえさんをお招きし講演会を行いました。

井戸まさえさんは、元衆議院議員で現在も候補として活動を続けておられます。井戸さんはかつて兵庫県議会議員だったことがあり、その当時に知り合いました。民主党の女性地方議員の勉強会を近畿ブロックで開催しておられ、私が議員になったばかりの時に、議員が少なく勉強会も開けない中国ブロックの議員も誘っていただき、いろいろ学ぶ機会を作っていただきました。

その後、井戸さんは国会議員となり、ライフワークとしている無戸籍者の支援のため、民法
改正などに取り組まれましたが、残念ながら民主党が政権の座をおり、井戸さんも議席を失い、現在、復活を目指して頑張っておられるところです。

昨年12月に、これまで取り組んできた無戸籍者の支援活動をまとめられ、無戸籍者の置かれている現状を世に伝えるため、井戸さんは「無戸籍の日本人」(集英社)を上梓されました。

一時間余りの講演時間では話しきれないほどの内容があり、著書を買って帰る方もおられ、皆さん関心を持って聴いていただきました。忙しい中、遠路来ていただきましたが、後援会の
皆さんにはこの問題を知っていただくいい機会となりました。

また、参議院選挙島根・鳥取選挙区で立候補を予定している福島浩彦さんにも来ていただき、ご挨拶をいただきました。弱い立場にある人、国民一人ひとりを大切にする国にするために、次期選挙は負けられない選挙です。皆さんのご支援をお願いいたします。
| 角ともこ | - | - | - |
働く女性との意見交換
働く女性たちとの意見交換会を行いました。彼女たちからは保育所の問題、特に子どもを保育所に預けたくてもすぐには入所できない現状と解決に向けての対策、介護の問題、親の介護が必要になった時にどう対応したらいいのか、その時になってあわてなくてもよいようにするにはという、2つの課題について意見交換しました。

それぞれに体験を語ってもらい、それぞれの課題を解決する方策を話し合いました。そして私のほうからは島根県の現状と解決に向けた方策について話をしました。介護も保育も需要は高まっていますが、その受け入れが十分でない現状があります。特に、介護や保育にあたる人材が不足しています。介護や保育にあたることができる資格を持つ人たちは潜在的にはいますが、その人たちが資格を生かして働くことができる環境が整っていないことが、人材不足を招いています。

また、介護や保育の職場で正規職員として働ける枠が小さいことや、仮に正職員になれたとしても、資格職として働くには賃金が低いこと、労働時間が長いこと、夜勤や超勤があり保育の必要な子どもや介護の必要な家族を抱えての勤務が難しいなども、人材確保を難しくしています。

今、2月定例議会が開かれていますが、国の地方創生を受けて島根県でも人口減少を食い止めるための施策が講じられています。介護や保育にあたる人たちの処遇改善と職場環境の改善、人材確保に向けて私も議会で再三取り上げてきました。解決に向けた新年度の施策も提案され、少しずつではありますが前進しています。とはいえ、処遇の改善に向けては県の財政の枠では難しく、国の報酬単価の引き上げが求められます。
| 角ともこ | - | - | - |