島の未来は自分たちでつくる

平成10年4月に設立された中山間地域研究センターが20周年を迎え、これを記念した講演会と研究成果の発表が、くにびきメッセでありました。

 

講演会は、16年間にわたって海士町長を勤め、行財政改革や産業振興と雇用創出、島前高校の魅力化プロジェクトによる全国から生徒が集まる学校づくりなど、全国に知れ渡る地域活性化に取り組んだ、山内道雄前海士町長の「ないものはない〜離島からの挑戦」と題しての講演でした。

 

今までにも何回かお話を聴きましたが、今回は町長を退任しての、16年間の取り組みを振り返っての講演でした。地域経営は会社経営と同じ、トップが頑張っていることを見せること、「トップが変われば、職員が変わる、職員が変われば役場が変わる、役場が変われば住民が変わる、住民が変われば町が変わる」と、それが地域再生の最大のポイントだと言われます。

 

そして何よりも人づくり。高校の魅力化に取り組み、島の未来を作る高校生を支援することで島に帰ってくる人を増やしていることなど、意欲的に取り組まれた数々の施策は挑戦事例であって、成功事例ではない。海士町の挑戦は続くと島の発展に寄せる思いは退任しても変わらないことが伝わってきます。

 

住民が、他人ごとではなく自分のこととしてまちの未来を作る気概を持ってこそ、地域の再生に繋がっていくということを意識すること、その意識を作るのはやはりリーダーだと改めて思いました。その見習うべきリーダーこそが山内前町長であるということです。

| 角ともこ | - | - | - |
いけずご王国

子どもや親子で遊びながら直感力や想像力を伸ばそうという「いけずご王国」作りのキックオフ会が、本庄公民館でありました。三島進前県議会議員が中心となって本庄地区で始めるにあたって、パネルディスカッションが開かれました。

 

アナスタシアジャパンの岩砂晶子さん、森のようちえんの西村早栄子さん、大分市の小学校教諭首藤政秀さんの3人がパネリストとして、実践していらっしゃることについて報告紹介していただき、子どもの学びの場などについて考えました。

 

「すべては自分の責任」という考えのもとに教育をするロシアのシチェチニン先生の学校の話を、西村さんは教育の選択肢を広げるという視点で森を幼稚園の場として始めたこと、首藤さんは学校現場が行き詰っていることを何とかしたいと子どもが楽しいと思う学校づくりに取り組んでいることなど話していただきました。いずれの方の話も感動と共感の連続で長時間にわたってのディスカッションもあっという間でした。

 

今、学校はいろいろな課題を抱え、先生方も大変な状況にありますが、先生が楽しく授業ができる環境づくりに、保護者、地域、社会がもっとおおらかに見守り支えることができればということを強く思いました。

| 角ともこ | - | - | - |
大手前通り完成

事業着手から15年、着手前からの地元での協議も含めるとさらに長い年月をかけて完成した大手前道路が完成し、地元である城東地区を中心とした完成祝賀行事が行われました。私も招かれ式典に参加しました。地元にとっては長年の懸案であった道路が完成したことを喜び、たくさんの人たちと祝おうと、いろいろなイベントも準備され、街あげての祝賀行事となっていました。

 

お城に向かって東西に走る道路は、歴史的な遺産もありその保存などをめぐっての議論や、道路によって町が二分されるといった意見など、様々な住民のみなさんの意見を集約し、「大手前通りまちづくり協議会」の提言を受けながら整備されてきました。

 

この道路の完成により、松江市の中心地域を回る内環状道路が形成され、交通の利便性が高まります。また、歩行者にとっても広い歩道が確保され、車いすやベビーカーを使用する人たちにとっても安心な道路になりました。

 

ただ、これまでの道路に比べ、幅が広がり、電線が地中化され、まっすぐな道路となったことで、運転していて見通しがよくなりすぎて戸惑う面や、歩行者の横断距離が長くなったことで渡りきらないうちに信号が変わるのではないかという不安など、新しい道ならではの課題が浮かび上がってきます。今後は皆さんが安全に歩行、通行できるよう見守っていく必要がありそうです。

 

 

 

| 角ともこ | - | - | - |
うたごえ喫茶

松江市退職者会の皆さんと竹矢公民館でうたごえ喫茶を開きました。竹矢幼稚園の園長をである岡田正樹先生を講師に行いました。初めてのことゆえ設営などもわからず、結局スクール形式の机の配置で行いました。

 

昭和の時代の歌謡曲を中心に、先生が歌にまつわる話などしながら歌の伴奏をされ、みんなで楽しく歌いました。カラオケで歌うことはあってもみんなで声を合わせて歌う機会は少ないですが、音程に不安があっても声に自信がなくても、歌うことができます。また、歌も昔口ずさんだなつかしい曲ばかりで、当時のことにおもいをはせながら歌いました。

 

20曲ばかりを間に休憩を入れながらでしたが、歌うことで、ストレス解消にもなり、リフレッシュ感一杯でした。また、こういった機会を作って歌うこともいいことだと思います。

| 角ともこ | - | - | - |
米寿の祝い

実家の母が米寿を迎え、妹家族とともに祝いました。父が亡くなって30年、見守ってくださるご近所の皆さまのおかげで、母一人で米子で暮らしていますが、一人暮らしもだんだんと心配な年となってきました。今しばらく元気で過ごしてほしいとの願いを込めて、娘、孫、ひ孫総勢19人でお祝い会をしましたが、私たちの方が元気をもらっているのかもしれません。

 

 

| 角ともこ | - | - | - |
若者の定住に取り組む

調査二日目は、山形県庁からスタートして、県と市町村が連携した地域振興の取り組みについて調査しました。特にこの後調査に行く川西町吉島地区がある県の南部、置賜地域を中心に連携の在り方についてお聞きしました。

 

川西町吉島地区の地域振興の取り組みは、松江市の公民館区で各公民館を拠点に地域活動を展開している状況と似ていてました。この中で、特に注目したのは若い人たちを活動に取り込み、地域の住民として育んでいく取り組みです。若い人たちにミッションを与え若い人たちのアイディアで活動を進める環境をつくって当事者意識をはぐくみ、地域に戻ってくる状況を作っていくという取り組みに、若い人たちが帰ってきているということでした。

 

学生時代に、都会での暮らしと田舎での暮らしを具体的に示すことで、どちらで生活する方がいいのか、考えるものを示すことが大事であるという話に納得しました。とかく若い人たちは、就職する際には、会社がよく知られているとか給料がいくらとかいうことが判断基準になりますが、実際に暮らしている人たちの情報は意外と少なく、日々の生活をイメージできる情報の提供に取り組んでいるとのことでした。

 

ここから、隣の宮城県へ移動し、人口1500人の七ヶ宿町のコンビニと生協のコラボによる小さなスーパーをつくり、そこを拠点に町のにぎわい創出に取り組む町の町長さんはじめ、担当者の皆さんからお話を伺いました。買い物できる店を作ることは人口減少に歯止めをかけるための一つです。今、ここを中心に図書館と交流施設を一緒にしたカフェや集合住宅、ガソリンスタンド、入浴施設が整備されつつあります。小さな町にとっては大きな財政負担となりますが、それでも人口減少を止めることが出来ればと町長さんは意気込んでおられました。これだけの施設をいかに住民が活用するかにこれからがかかっています。

| 角ともこ | - | - | - |
小さな拠点づくり

中山間地域離島振興特別委員会で宮城県、山形県に調査にきました。

 

一日目はこの春出雲空港に就航した仙台便を利用して仙台空港まで一時間半、これまで交通機関も乗り換えが必要で行きにくいところであった東北が近くなりました。

 

ここでバスに乗り換え、宮城県の北端、岩手県と県境をなす栗原市へ、ここの花山地区で取り組む小さな拠点づくりについて調査しました。花山地区は昭和30年代のダム建設で人口減少が進みました。集落の移転により、郵便局や診療所など公共施設が集まる集落を拠点に位置付け、小さな拠点づくりが進められています。高齢化が進む中、買い物支援や冬場の除雪など地域住民で支え合う仕組みづくりが進められています。

 

移動手段の確保にデマンド型地域交通サービスを国土交通省の社会実験で平成27年度から取り組み、平成29年度からは市の事業として取り組んでいます。さらに市の地域公共交通再編実施計画により、法人を設立し、来年からはこの法人が運行主体となって実施されます。

 

このほかに空き家の利活用や移住体験プロジェクトの実施により移住者の受け入れに取り組んでいます。人口減少をいかに食い止め、地域を維持していこうかという思いは、島根県だけではなくどこの地方にもありますが、その解決にはそれぞれの地域の住民の熱意と限られた地域資源をいかに有効に使うかという知恵にあるということをここでも感じました。

 

この後次の調査地である山形他県へと移動していきました。

| 角ともこ | - | - | - |